617:明治神宮の森  

カテゴリー │本・歴史・人物・・

5年前に記事423で紹介した明治神宮の森の追記です。

明治神宮の森が人工であることは前回書きました。その際に全国から「献木」が集まりました。
 617:明治神宮の森  
 617:明治神宮の森  
 ↑上の写真をクリックすると拡大します
この写真は【100年の森 明治神宮物語】第2部「造林」からの転載です。
なかでも最大級の移植はこの写真でしょうか?人間と荷車と比べて木の大きいこと!

献木の明細の資料はなかなか見つかりませんが、明治神宮境内総合調査報告書(明治神宮社務所)1980年(昭和55年)には、以下の表記がありました
 617:明治神宮の森  
 617:明治神宮の森  
 ↑ 上の写真をクリックすると拡大します
大正10年の調査では献木総数は95,559本と書いてあります。当時の表記なので、カタカナ表記が風格ありますね。

移植後に50年、100年の節目ごとに木々が調査されその結果が、同報告書の437頁に載っています。下記表です。
 617:明治神宮の森  
 617:明治神宮の森  
 ↑上の写真をクリックすると拡大します

この表には各調査年度時点での樹木の結果が書かれていまして、幹回り30cm以上の木を2万6千本調査して、最大級の400cm(ということは直径1m以上)が75本もあったというのですから、もともとあった木もあるでしょうが、9万本もの木を移植したのかと思うと気が遠くなります。

近隣からは当時のこととて荷馬車での運搬でしょうが、遠方からは鉄道輸送ってことになります。「献木」に限り運賃を半額にするとも記されています。

 617:明治神宮の森  
この写真は、「明治神宮 「伝統」を創った大プロジェクト」新潮選書 今泉宣子からの転載です。
「献木」のために引き込み線がつくられたようです。見るとほんの100年前は野原だったんですね!

  100年も前に今日の森を想定していた森林学者の見識の高さ・強い意志に圧倒されている陶酔人






同じカテゴリー(本・歴史・人物・・)の記事

 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
617:明治神宮の森  
    コメント(0)