443:井上ひさしの言葉・・・

カテゴリー │本・歴史・人物・・

図書館の本棚で「井上ひさしの言葉を継ぐために」(岩波書店)という本が目に留まりました。
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井上ひさしは大江健三郎・澤地久枝・三木睦子(三木武夫夫人)・・など「九条の会」の9人の発起人の一人です。

7人の寄稿のTOPバッターは大江健三郎さんで、井上ひさしへの追悼文です。あの難解な小説とはうって変わって実に読みやすい文章です。
澤地久枝さんも現代の政治を分かりやすく説明しています。
最終稿は井上ひさしの「原爆とはなにか」です。得意な平易な文章で実に丁寧に原爆の実態を公開資料をベースに記しています。報道で表面的なことは知っていても、原爆にまつわる裏側のことを知らなかったということを思い知らされました。

井上ひさしは「こどもにつたえる日本国憲法」(講談社)で子どもたちに憲法のこころを伝えています。
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いわさきちひろの絵も素敵です。

童話屋での復刻版ですが、「あたらしい憲法のはなし」は1947年(昭和22年)に文部省が発行した中学1年生用の社会科の教科書です。
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憲法発行時の精神が高らか誇らかに書かれています。現政権の解釈とは雲泥の差です。
この教科書は5年後の1952年(昭和27年)に姿を消したとも書いてあります。

「井上ひさしの言葉を継ぐために」は岩波ブックレットというシリーズの798番目の出版物です。
「岩波ブックレット」は「正確な情報とその分析、明確な主張を端的に伝え、解決のための見通しを読者と共に持ち、歴史の正しい方向付けをはかる」ことを目的にすると書いてあります。
ちなみに記事152で「荒れ野の40年」No.767(ドイツのヴァイツゼッカー大統領)を紹介しました。

精神も解釈も風化すると嘆く陶酔人



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