654:気になる木 その2 (イスノキ)

カテゴリー │陶芸

「気になる木」の第二弾です。
先日浜松市緑化推進センターで、イスノキを見つけました。

 654:気になる木 その2 (イスノキ)
 654:気になる木 その2 (イスノキ)
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イスノキは基本九州南部で育ちます。イスノキは固いので木刀・杖などに使われるようです。陶芸ではイスノキの灰(柞灰)を使います。だから「気になる木」なんです。
陶芸では長石と灰とワラ灰を調合して基礎釉を作りますが、灰はどうしても鉄分が1、2%入りますので、還元時に青みがかります(灰青磁と言います)。それはそれで味わいがあるのですが、染付(下絵付け)の場合にはその色が邪魔になる場合があります。その際に柞灰を使うときれいな透明釉になり染付に適します。イスバイには鉄分が殆どないのです。

ただ、近年イスバイが枯渇して、合成のイスバイしか手に入りません。合成ですと「味」がでないのです。
浜松で植わっているのですから、育たないわけではないのでしょうが、イスバイがなぜ枯渇したのか分かりません。灰を作る業者が減ったんでしょうね。残念至極です。

イスノキは薬としても利用されていて、クスキの杜のHPではイスノキが紹介されています。

 クスキの杜のイスノキのページ
 654:気になる木 その2 (イスノキ)
 この写真は、上のHPからの転載です

枯渇といえば、長石の代表選手の福島長石も枯渇して、代替の長石を探し求めています。陶芸の場合は材料の枯渇を考慮して気に入った材料は一生分確保したいものですが、なかなかそういうわけにはいきません。

   なかなか微妙な世界を味わっている陶酔人




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