601:藤原辰史氏の「パンデミックを生きる指針」

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中日新聞の話題発掘コーナーに藤原辰史氏の「パンデミックを生きる指針」が紹介されていました。記事によりますと、「B面の岩波新書」なるWEBサイトに載っています。B面の響きがレコード世代にはいいですね。 

記事の巻頭には「この PDF版は自由に印刷・複製して頂いて構いません。ぜひ多くの方に読んでいただけるようご協力ください」とあります。ただ4ページ全文を引用するわけにもいかないので、好ましくはありませんが部分引用します。

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   想像力と言葉しか道具を持たない文系研究者は、
   新型コロナウイルスのワクチンも製造できないし、治療薬も開 発できない。
   そんな職種の人間にできることは限られている。しかし小さくはない

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初めに自制的に自分のスタンスを述べています。

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   スパニッシュ・インフルエンザでは「舞い戻り」 があり、三回の波があったこと。
   一回目は四ヶ月で世界を一周したこと。
   一回目よりも二回目が、致死率が高か ったこと。新型コロナウイルスの場合も、
   感染者の数が少なくなったとしても絶対に油断してはいけないこと

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過去に学べと言っています。
しかしながらスペインかぜはアメリカで発生してヨーロッパに移り、大流行した割には、第一次世界大戦中に発生したので、情報統制され詳細情報が残っていないようです。

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  世界現代史は一度だって看護師などのケアの従事者に借りを返したことはない
 ・・・
現在と同じですね。過去を学んでこなかったんですね。

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   台湾の保健省大臣のように、体力的にも知能的にも、
   何時間でもどんな質疑が来 ても誠実に応答できる人間だけが、政治を担うことができる

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政治家には悪役だけではないと言っています。

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   危機の時代は、これまで隠されていた人間の卑しさと日 常の危機を顕在化させる。
   危機以前からコロナウイルスにも匹敵する脅威に、
   もう嫌になるほどさらされてきた 人びとのために、どれほど力を尽くし、
   パンデミック後も尽くし続ける覚悟があるのか。
   皆が石を投げる人間に 考えもせずに一緒になって石を投げる卑しさを、
   どこまで抑えることができるのか。

 ・・・
   「しっぽ」の切り捨てと責任の押し付けでウイルスを「制圧」したと奢る国家は、
   パンデミック 後の世界では、もはや恥ずかしさのあまり崩れ落ちていくだろう。

 ・・・
何が大事であるか、どう行動するかが、問われています。

以下はネットで紹介された記事です。
京都新聞
   
朝日新聞の記事
   
本も出ています
ユリイカ現代思想 青土社:パンデミックから紡ぐ思考 藤原辰史

  表面的事象でなく、事実を冷静に見据える藤原辰史氏に救われる思いのする陶酔人
   




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