126:灘中の橋本先生(陶酔人)091013

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10月12日のNHKの番組で、「灘中」の名物国語教師だった橋本先生の特集がありました。
 126:灘中の橋本先生(陶酔人)091013
 http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20091013_doc.html

御歳97歳の今でも元気一杯なのも驚きながら、破天荒な授業の様子に圧倒されました。中学3年間で、中勘助の小説「銀の匙」だけを取り上げ、その文言の全てを追体験するといった授業だったようです。趣旨は、「体験したことは忘れない・自分で調べたことも忘れない」ことのようでした。

授業具合はというと、文中に「百人一首」「干支」「四神剣」などが出てくると、授業中に百人一首を体験させたり、干支の説明では「『甲子園』の命名の意味」を教えたり、四神剣の時は、どうしても分からないので、作者の中勘助自身に手紙で質問した・・・

こうして下調べするのと同じくらい大変なのが、メモ資料 「銀の匙研究ノート」を準備しておいたことですね。準備した手書きメモ 「銀の匙研究ノート」を、当時のこととてガリ版で刷って、授業の度に生徒に渡し、生徒自身に書き加えさせたようなんです。

授業は、「横道に『それる』」のが基本だったようです。無論「『それる』だけの下準備」があってできることですね。言ってみれば、99%の準備ってことですかね。

「銀の匙」だけが資料の授業に、さすがに生徒も不安になり、おずおず質問すると、「知識を沢山得ることが勉強ではない、分からないことを自分で調べることが勉強だ・・」といったようなことを言い放ったようです。
 http://www.amazon.co.jp/%E9%8A%80%E3%81%AE%E5%8C%99-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%AD-%E5%8B%98%E5%8A%A9/dp/4003105117 
それを黙認している灘中も太っ腹ですね。こんな授業が体験できたら、最高ですね。私立校だから出来たのかもしれません。

結果、国語に限らず、他の教科にも積極的に挑む生徒が増えたようなんです。橋本先生の授業を受けたいので、灘中に入った生徒もかなり多いようなんです。

71歳で定年退職をしてからも元気一杯で、御歳97歳で、「銀の匙」の「授業ノートの改良版」を作っていて、完成したら灘中に献呈するんだそうです!

世の中には「飛びぬけた人」がいるもんですねえ!そういった「飛びぬけた人」を知ったうれしさに、書きなぐってしまいました。ちなみに進行役の金八先生も感動してました。
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陶酔人



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