690:JAZZの聖地―ヴィレッジ・ヴァンガード

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11月20日のNHK-BSの録画の「この素晴らしき世界 分断と戦ったJAZZの聖地」を2ヶ月遅れで見ました。パンデミックで大ダメージを受けたニューヨークでは、JAZZの聖地と言われたヴィレッジ・ヴァンガードが存続の危機を迎えたようです。政治的にも人種的にも分断の真っただ中で、それでもヴィレッジ・ヴァンガードが再興したのは聖地ならではの歴史の重みなんだと思いました。

 690:JAZZの聖地―ヴィレッジ・ヴァンガード

NHKの記事の写真は転載できませんので、写真は、ARBANからの転載です。

ヴィレッジ・ヴァンガードというと、社会人になりたての頃、ジョン・コルトレーンの「ライブ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」のレコードに熱中したことをつい昨日のことのように思い出します。いつかニューヨークに行きたい、ヴィレッジ・ヴァンガードに行きたいと憧れたまま年月が経ちました。

NHKのコラムには「・・・閉鎖が続き、86年の歴史が閉じる危機に直面した。日本人ピアニストは、地下鉄の通路で、若者に「中国人は出て行け」という言葉を投げつけられ、暴行を受けた。しかし彼らは音楽の力を信じ続けた・・・」とあります。
流れる音楽は「What a wonderful world」が基調です。

引用を続けます。
「・・・街角に出るしかなかったミュージシャンが盛んに演奏するようになった曲が・・・この素晴らしき世界・・・1967年、黒人差別が吹き荒れた分断の時代に発表された曲で、2021年の分断の世界で再び歌われるようになった。人種を問わず、あらゆる才能を受け入れ、築かれてきたニューヨークのジャズ。街の魂・ジャズが消えた18か月間・・・閉鎖されたジャズの聖地は危機にどう立ち向かったのか。これは、失われた素晴らしき世界を取り戻そうとする人たちの物語である。」

なんともせつない解説文ですが、ここで取り上げられた人は、海野雅威ジュニア・マンスキーヨン・ハロルド
達です。

海野雅威は黒人の暴漢に襲われ右肩を骨折した。ピアニスト生命が危ぶまれたのですが、半年以上のリハビリを経て、ニューヨークに再渡米した。
その時に、彼は映像でこう語ります。「・・・完全に腕の痛みもなくなったときに必ずしもいい音楽が生まれるとも限らなくて、そういう気持ちも持ってる今だからこそ、動きが悪くてもポジティブな気持ちでできる音楽があると思ったから今だと」と前向きに進んでいます。

彼は、20代は鈴木良雄(b)や伊藤君子(vo)らと演奏をしていて、28才で単身ニューヨークに渡り、徐々に実力を評価され今に至っているようです。
 690:JAZZの聖地―ヴィレッジ・ヴァンガード
さっそくデビュー・アルバムの「My Romance」を手に入れました。演奏はオーソドックスで手堅い。だれもが彼をメンバーに加えたいと思うでしょう。事件後の演奏は聞いたことないのですが、是非ライブで聴きたいものです。

昨年末にロスで復活コンサートがあったようです。
Los Angeles Japanese Daily NewsのRUFU SHINPOの記事-「奇跡の復活コンサート:ジャズピアニスト海野雅威」

海野雅威のHP


   TVの画面がきっかけとなり、久しぶりにJAZZに浸った陶酔人




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