308:神尾真由子 Vn リサイタル 121130

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今日久しぶりにしびれる体験をしました。浜松市の「はまホール」での神尾真由子のヴァイオリン・リサイタル(四季のコンサート(冬))です。 2007年チャイコフスキーコンクールでグランプリを取ったのは5年前です。 うわさはすごいけど、聞いたことないし・・・とたかをくくっていたのですが、 演奏を聴いてノックアウトされました。
 308:神尾真由子 Vn リサイタル 121130

前半がラヴェルとレスピーギのヴァイオリン・ソナタで、後半はフランクのヴァイオリン・ソナタでした。ラヴェルとレスピーギのヴァイオリン・ソナタはやや難解なので居眠りの対象なんですが、奏でる音は「なんて柔らかいんだろう」と思いつつウトウトと。後半はフランクのヴァイオリン・ソナタです。期待以上の演奏に目も耳もばっちりでした。
 308:神尾真由子 Vn リサイタル 121130 この写真は音楽友の会のものを転載しました。

それは「心地よい音が身体を包み込む」という貴重な体験でして、音のすべてが柔らかいのです。高音部の小さい音は天使の声のようでしたし、低音部は小さい音から大きい音まですべてがすばらしい! 音と音の間の間の切れの良さ、踊るがごとき音の乱舞、繊細さな上にも繊細な演奏に小躍りしていました。語彙が少ないので、これ以上の賛辞が送れないのが残念です!
聞いていて、この瞬間が永遠に続かないかと思ったくらいでしたし、こんな経験は10年ぶりかもしれません。大好きなパールマンの時以来かもしれません。よくCDの解説に「極上の音色」とか書いてある時が散見されるのですが、こういうことを言うんだろうなあと思いつつ聞き入っていました。
 308:神尾真由子 Vn リサイタル 121130
伴奏はミロスララフ・クルティシェフで、チャイコフスキー最高位の2位をひっさげ、著名な指揮者と共演しているようなんですが、ローワン・アトキンソンが演ずる「Mr.ビーン」を髣髴させる風貌・演奏スタイルでして、神尾真由子の引き立て役の感じでした。

残念だったことは、演奏後に「CDが当たるくじ引きがあったことです。個人的にはかなり白けました。余韻に浸っている最中に「CDがあたるかもしれない」なんてな心持ちになって、感動が半減でした。しかも、演奏者自身にくじを引かせていたんです。毎年恒例でそれが売り物にもなっているようですが、初めて経験して、ひどくがっかりしました!!確かに集客のアイディアとしては理解はできますが、納得は全くできません!!

さて、今回長い年数勘違いしていたことを訂正しなくてはなりません。記事271での諏訪内晶子の演奏スタイルを見て、「リサイタルで譜面を見ながら演奏しているのは変だなあとも思った」と書きました。

今回、神尾真由子が同じく譜面を置いていたのでびっくりしました。相席になったアマチュア演奏家に聞いたところ、アンサンブルは基本的には譜面を置いておくもののようです。相手との呼吸を合わせるために必要なんだそうです。コンサート・リサイタルにはかなりの回数入場してきたのですが、その違いに気づかず、今日まで生きてきました。イロハも知らず、分からず聞いていたのですね!トホホ・・・

ま、気づいたときが 「Now the Time」なんだと思い、自分を慰めた陶酔人



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