2011年03月05日22:38
212:「竜馬がゆく」読了しました(陶酔人)110304≫
カテゴリー │本・歴史・人物・・
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読了しました。昨年の「龍馬伝」の復習のような箇所も多かったのですが、NHKとは違う視点があちこちにあり、読み応えがありました。文庫本で8巻ですが、文章が平易なのですらすらと読めました。

豊富な資料から坂本龍馬像を描ききった姿勢・持続力に脱帽です。
以下やや断定的に書きます。
歴史の人物像というのは、時として後の人の強烈な評伝が実像のようになることが少なくないでしょう。
「宮本武蔵」のイメージは吉川英治がつくったのでしょうし、架空の人物ながら、任侠で絶大なる名声を得ている「森の石松」は講談師広沢虎造が作ったのでしょう。
遠州森町には「石松の墓」がありまして、石松にあやかりたいとその墓石を皆が削り取るので、現在の墓は三代目になっているぐらいです。

司馬遼太郎がそこまで意図していたかどうかは わかりませんが、
そのぐらいの意欲で取り組んだに違いありません。
ですので、愛情を注いだ龍馬像は「明治を作ったのは坂本龍馬だ」と思わずにはいられません。
龍馬の私欲無き姿勢・行動には皆共感を得ずにはいられないでしょう。
せっかくなので、心に響いたところを以下記します。
まずは「泥棒の寝待ノ藤兵衛」が気に入りました。シェークスピアの道化ではないでしょうが、龍馬の腰ぎんちゃくに泥棒を侍らせたってのが極めて巧妙ですね。
明治なってから、島津久光は「倒幕は西郷が勝手にやったこと」と言うし、毛利敬親に「俺はいつ将軍になるんだ」と言うし、殿様ってのは本当に政治に疎かったんですね。長年の疑問だった「下級武士が幕末に活躍できた」わけを知ることができたのも収穫です。
龍馬が「アメリカでは薪割り下男と大統領と同格であって、日本をそういう国にしたい」という目的意識を持ったことに驚くとともに前向き姿勢に超感動。
亀山社中では給料を龍馬を含めて平等に分けたことなどは、いかにも龍馬らしい対応といえばそうですが、それを実施した事実にまたまた感動。
脱藩浪士の船を大紀州藩の船が転覆させた事件を、「万国公法」を元に損害賠償をさせた事実は龍馬の狙いどおりというか、実に気持ちのいい「先例」でしたね。残念ながら昨今は気持ちのいい例が見つかりませんが。
「大政奉還」は皇家・徳川家・薩長土藩主を三方一両損で着地させ、さらに英仏の侵略をも防ぐ「龍馬の秘策」だったという表記にはもう降参でした。
「俺は日本を生まれかわらせたかっただけで、生まれかわった日本で栄達するつもりはない・・・」「仕事というものは、全部をやってはいけない。八部まででいい。・・二部は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない。」との表記にまたまた感動。あまりに完璧なので斜に見る向きもいるやもしれませんが、かっこ良すぎますかね。そのかっこよさも栄達を望まなかったことで光っているんですね。今の政治家・企業家と正反対で小気味よいですね!!
龍馬の命日は11月15日であることにあらためて気付きました。以下は「続きを読む」に譲ります。
評伝のような書き方に多少違和感を持ちながらも、もう司馬良太郎に降参している陶酔人
興味をお持ちの方は「続きを読む」をクリックしてください。

豊富な資料から坂本龍馬像を描ききった姿勢・持続力に脱帽です。
以下やや断定的に書きます。
歴史の人物像というのは、時として後の人の強烈な評伝が実像のようになることが少なくないでしょう。
「宮本武蔵」のイメージは吉川英治がつくったのでしょうし、架空の人物ながら、任侠で絶大なる名声を得ている「森の石松」は講談師広沢虎造が作ったのでしょう。
遠州森町には「石松の墓」がありまして、石松にあやかりたいとその墓石を皆が削り取るので、現在の墓は三代目になっているぐらいです。

司馬遼太郎がそこまで意図していたかどうかは わかりませんが、
そのぐらいの意欲で取り組んだに違いありません。
ですので、愛情を注いだ龍馬像は「明治を作ったのは坂本龍馬だ」と思わずにはいられません。
龍馬の私欲無き姿勢・行動には皆共感を得ずにはいられないでしょう。
せっかくなので、心に響いたところを以下記します。
まずは「泥棒の寝待ノ藤兵衛」が気に入りました。シェークスピアの道化ではないでしょうが、龍馬の腰ぎんちゃくに泥棒を侍らせたってのが極めて巧妙ですね。
明治なってから、島津久光は「倒幕は西郷が勝手にやったこと」と言うし、毛利敬親に「俺はいつ将軍になるんだ」と言うし、殿様ってのは本当に政治に疎かったんですね。長年の疑問だった「下級武士が幕末に活躍できた」わけを知ることができたのも収穫です。
龍馬が「アメリカでは薪割り下男と大統領と同格であって、日本をそういう国にしたい」という目的意識を持ったことに驚くとともに前向き姿勢に超感動。
亀山社中では給料を龍馬を含めて平等に分けたことなどは、いかにも龍馬らしい対応といえばそうですが、それを実施した事実にまたまた感動。
脱藩浪士の船を大紀州藩の船が転覆させた事件を、「万国公法」を元に損害賠償をさせた事実は龍馬の狙いどおりというか、実に気持ちのいい「先例」でしたね。残念ながら昨今は気持ちのいい例が見つかりませんが。
「大政奉還」は皇家・徳川家・薩長土藩主を三方一両損で着地させ、さらに英仏の侵略をも防ぐ「龍馬の秘策」だったという表記にはもう降参でした。
「俺は日本を生まれかわらせたかっただけで、生まれかわった日本で栄達するつもりはない・・・」「仕事というものは、全部をやってはいけない。八部まででいい。・・二部は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない。」との表記にまたまた感動。あまりに完璧なので斜に見る向きもいるやもしれませんが、かっこ良すぎますかね。そのかっこよさも栄達を望まなかったことで光っているんですね。今の政治家・企業家と正反対で小気味よいですね!!
龍馬の命日は11月15日であることにあらためて気付きました。以下は「続きを読む」に譲ります。
評伝のような書き方に多少違和感を持ちながらも、もう司馬良太郎に降参している陶酔人
興味をお持ちの方は「続きを読む」をクリックしてください。
龍馬には従来から関心を持っていたのですが、3年前ぐらいでしょうか、京都に行った際に、偶然「龍馬祭」に出くわし、早速足を向けると、期せずして「坂本龍馬の墓」に出くわしました。その時の驚き・興奮たるや個人的には大変なものでした。


しかしそれ以上に驚いたのは、龍馬の墓の前で拝む若者がひきもきらないことでした。今風の言い方をすれば暦女とでもいいましょうか、若き女性がうっすらと涙を浮かべている姿に感情移入をしている自分に気づきました。
こうした偶然が織り成す「あや」があるから、足は運ばなくてはならない・・・ですね。
坂本龍馬の歴史辞典サイトへのリンク
http://www.baseck.com/ryoma/index15.html
京都霊山護国神社へのリンク
http://www.gokoku.or.jp/05/0101.html
気に入った箇所を以下メモしておきます。
1:ペリー艦隊は大西洋の鯨の乱獲後に「鯨目当て」で日本に来た
2:桂小五郎は韮山の江川太郎左衛門と面識があった
3:硝石が欲しくて「養蚕などの廃物をその家々いの床に積み上げ」させていた
4:穴の開いた大風呂敷と呼ばれた後藤象二郎は長崎で41万両の乱費もした
5:岩崎弥太郎が「会議などは無能な者のひまつぶし」と言っていた
6:三岡へっついは由利公正の発明
もう興味深いことが散りばめられていてたまらない陶酔人
(おまけ)
信じられないパロディ写真を紹介しておきます。http://www.asyura2.com/0406/idletalk10/msg/503.html

しかしそれ以上に驚いたのは、龍馬の墓の前で拝む若者がひきもきらないことでした。今風の言い方をすれば暦女とでもいいましょうか、若き女性がうっすらと涙を浮かべている姿に感情移入をしている自分に気づきました。
こうした偶然が織り成す「あや」があるから、足は運ばなくてはならない・・・ですね。
坂本龍馬の歴史辞典サイトへのリンク
http://www.baseck.com/ryoma/index15.html
京都霊山護国神社へのリンク
http://www.gokoku.or.jp/05/0101.html
気に入った箇所を以下メモしておきます。
1:ペリー艦隊は大西洋の鯨の乱獲後に「鯨目当て」で日本に来た
2:桂小五郎は韮山の江川太郎左衛門と面識があった
3:硝石が欲しくて「養蚕などの廃物をその家々いの床に積み上げ」させていた
4:穴の開いた大風呂敷と呼ばれた後藤象二郎は長崎で41万両の乱費もした
5:岩崎弥太郎が「会議などは無能な者のひまつぶし」と言っていた
6:三岡へっついは由利公正の発明
もう興味深いことが散りばめられていてたまらない陶酔人
(おまけ)
信じられないパロディ写真を紹介しておきます。http://www.asyura2.com/0406/idletalk10/msg/503.html
この記事へのコメント
相変わらず がんばって書いていますね。
「竜馬が行く」
出版されたころ、むさぼり読んだのを覚えてています。懐かしいです。
でも、「明治を作ったのは坂本龍馬だ」という
のはナンセンスですね。
これは半藤さんも言っておられました。
竜馬は持ち上げられすぎで、司馬さんの
功罪の罪の方ですね。
「泥棒の寝待ノ藤兵衛」もなつかしいです。
昔のテレビでは三木のり平が演じていたように思います。
昔を思い出すブログを会社で読ませていただいてありがとうございます。
ではまた。
「竜馬が行く」
出版されたころ、むさぼり読んだのを覚えてています。懐かしいです。
でも、「明治を作ったのは坂本龍馬だ」という
のはナンセンスですね。
これは半藤さんも言っておられました。
竜馬は持ち上げられすぎで、司馬さんの
功罪の罪の方ですね。
「泥棒の寝待ノ藤兵衛」もなつかしいです。
昔のテレビでは三木のり平が演じていたように思います。
昔を思い出すブログを会社で読ませていただいてありがとうございます。
ではまた。
Posted by パーキンス at 2011年03月23日 15:52
本の世界は夢も現も包含していて、同じ題材をどう作家が描くか、そして読み手がどう感じるかで右にも左にも変わってしまいますね。だから面白いともいえます。
最近「七人の宮本武蔵」って本がありまして、7人の作家がそれぞれの武蔵像を描いていてなかなかおもしろかったです。
陶酔人
最近「七人の宮本武蔵」って本がありまして、7人の作家がそれぞれの武蔵像を描いていてなかなかおもしろかったです。
陶酔人
Posted by 陶酔人 at 2011年03月23日 18:30