370:東海伝統工芸展の研究会 140323
第45回東海伝統工芸展にことしもなんとか入選できました。これで4回入選したことになります。
今年は、形にこだわり作成してきまして、形はまあまあだったのではないかと思っていましたが、色が今一歩だったのでひやひやものでした。
こちらが入選した方です。
←左の写真をクリックすると拡大します。
今回もバタバタの応募なので、写真の適当なものがありません。
23日は「研究会」と称しまして名古屋:丸栄配送センターで、審査員の方々から例年通り講評をいただく会がありました。
今年の審査員は、今を時めく大御所の金子賢治さん・人間国宝の伊勢崎淳さんと今泉今右衛門さんです。
応募者それぞれにマンツーマンでご指摘をしてもらえますので、聞く側はもちろんのこと、周囲の応募者も一言一言を聞き逃すまいと真剣そのものです。
金子賢治さんはすべての応募者に対して、「まず土の勢いを示せ」、「模様・色・絵はその次だ」と。模様・色・絵が先にあると土を生かせない、生かせないとつまらない作品になる」・・・と。
さて陶酔人の個別評なのですが、金子賢治さんは、入選した方が「形がほっこりまとまっている」、「ろくろの勢いもある」と言われました。
落選の方は「形がよくない」、「ありきたりだと一刀両断でした。どちらも形はほぼ同じように作ったつもりなのですが、言われてみれば確かに違います。一瞬のうちにお見通しということなのですね。
伊勢崎淳さんには、入選した方がいいと言っていただいたのですが、「荒い土味をきれにまとめることがいいかどうか」とやんわり疑問を投げかけられました。痛いところを突かれました。
今泉今右衛門さんには、「落選の皿の方が苦労はあるだろうが、こて先に見えてしまう」ときっぱり言われました。
先輩諸氏には、そこそこ評価を頂いたのですが、審査員の目は厳しいのです。
考えるに、去年までは「ろくろは下手だが、勢いはある」ことだけで入選していただけで、今年からは「ろくろはまあまあにひけてきたので、批評できるレベルにはなってきた」のかもしれないと自問自答しました。ますます伝統工芸の奥深さを思い知らされたわけです。
過去の年度ごとの展示のリンクを掲載しておきます。
第41回東海伝統工芸展
第43回東海伝統工芸展
第44回東海伝統工芸展
あらためて形の切れを追及する決意をしている陶酔人
関連記事